愛を探して・・

✡✡温かな


梨乃は、ふと目が覚めると
後ろから抱き締められていた。

英志だ、前にもこんなことがあった。
英志の腕の中は、温かくて
安心できた。

最初は半信半疑だったが
私が自分の瞳を見せているから
私は、心を開いているとわかる。
それに、何かが
英志と生きていきなさいと
言っていた。

私には、過去に何かあるのかも
しれない。
だが、英志なら
きっと自分を守ってくれる。
そう思えた。

「梨乃?どうした、
  目が覚めたのか?」
「うん、ごめんなさい。
  起こしちゃいましたか?」
「いや、問題ない。
   こっちを向くか?」
「······うん。」
と、言うとゆっくり方向を
変えれくれて、
私の瞳を見ながら唇にキスをして、
抱き寄せてくれた。

それから、頭にキスを落とすと
梨乃は、英志の心臓の
規則正しい音を聞きながら
いつしか、眠ってしまった。



英志も、梨乃を抱き締めて
また、目をとじた。

ふたりとも
温かくて、優しい気持ちになり
本当に、不思議な感覚だった。
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