イケメン御曹司に独占されてます
七海子と別れて、席に戻るために人気のない非常階段を上る。
池永さんは取引先に直行していて、今日はまだ顔を合わせてはいなかった。午後からは帰ってくるだろうけど、きっとまたいつもの鬼秀明になってるに決まってる。
そのギャップには、いつも少し戸惑ってしまうけれど……。
でも、オフィスで隙のない仕事をする、あの厳しい池永さんだって私は好きだ。
いつだって広い視野で全体を見て、その時々で最善の方法を選択し、遂行する。
私に対する一見辛辣な対応も、一人前の仕事ができるようになるためのものだし、誰に対しても平等で、冷たく見える行動の裏側には、いつだって相手に対する思いやりで満ちている。
そんな池永さんのことが、私は……。
席に戻ると、既にパソコンに向かっていた池永さんが私を一瞥して、またすぐに視線を液晶画面に戻した。
「お疲れ様です」
「あぁ」
綺麗な横顔にうっかり見惚れないよう気をつけながら、メモ書きにした連絡事項を渡す。
池永さんは取引先に直行していて、今日はまだ顔を合わせてはいなかった。午後からは帰ってくるだろうけど、きっとまたいつもの鬼秀明になってるに決まってる。
そのギャップには、いつも少し戸惑ってしまうけれど……。
でも、オフィスで隙のない仕事をする、あの厳しい池永さんだって私は好きだ。
いつだって広い視野で全体を見て、その時々で最善の方法を選択し、遂行する。
私に対する一見辛辣な対応も、一人前の仕事ができるようになるためのものだし、誰に対しても平等で、冷たく見える行動の裏側には、いつだって相手に対する思いやりで満ちている。
そんな池永さんのことが、私は……。
席に戻ると、既にパソコンに向かっていた池永さんが私を一瞥して、またすぐに視線を液晶画面に戻した。
「お疲れ様です」
「あぁ」
綺麗な横顔にうっかり見惚れないよう気をつけながら、メモ書きにした連絡事項を渡す。