イケメン御曹司に独占されてます
予てから準備していた、大きなプロジェクトのプレゼンが間近に迫った。
頼まれていた資料作成もいよいよ山場を迎え、作業は最後の調整に入っていた。
今日も私はひとりオフィスに残り、スライドで表示する財務資料の確認をしている。
「どうも、いまひとつインパクトに欠けるよね」
パソコンの前で頬杖をつき、ふうっとため息をつく。と、背後に人の気配を感じて、慌てて振り返った。
「あ……」
「福田さん、お疲れさま」
そこには同期の広瀬さんがいる。広瀬さんとは、リフレッシュコーナーで飲み物をこぼされて以来、話はしていなかった。
……お互いに避けている、という感じで。
「今日も遅いね。……さすが地獄の第三営業部。やっぱり大変だ」
広瀬さんは私のデスクの上に紙コップを置くと、隣の池永さんの席に座る。
「これ、こないだダメにしちゃったから、買ってきた」
湯気の中身はエスプレッソ。驚いた顔で見つめると、広瀬さんが気まずそうに視線を落とす。
頼まれていた資料作成もいよいよ山場を迎え、作業は最後の調整に入っていた。
今日も私はひとりオフィスに残り、スライドで表示する財務資料の確認をしている。
「どうも、いまひとつインパクトに欠けるよね」
パソコンの前で頬杖をつき、ふうっとため息をつく。と、背後に人の気配を感じて、慌てて振り返った。
「あ……」
「福田さん、お疲れさま」
そこには同期の広瀬さんがいる。広瀬さんとは、リフレッシュコーナーで飲み物をこぼされて以来、話はしていなかった。
……お互いに避けている、という感じで。
「今日も遅いね。……さすが地獄の第三営業部。やっぱり大変だ」
広瀬さんは私のデスクの上に紙コップを置くと、隣の池永さんの席に座る。
「これ、こないだダメにしちゃったから、買ってきた」
湯気の中身はエスプレッソ。驚いた顔で見つめると、広瀬さんが気まずそうに視線を落とす。