イケメン御曹司に独占されてます
最上階にある、この前とは反対側にあるスイートルーム。
部屋の間取りは同じでも、ファブリックやソファの雰囲気がまるで違う。
少しアンティーク調の家具や天蓋付きのベッドは、まるで絵本に出てくるお姫様の部屋。
「素敵……」
部屋に入るなりうっとりと見蕩れてしまう。
ガラステーブルの上には、拓哉さんが用意してくれたシャンパンやお菓子。
そして『萌愛ちゃんへ』と書かれたカードが添えられた箱の中身は、お泊まりセットと、レースであしらわれた素敵すぎるナイティや下着類……。
行き届き過ぎた加奈子さんの気遣いだ。
「……先にバスルーム使うけど、いい?」
加奈子さんのプレゼントを前に固まる私の背後から、躊躇いがちな池永さんの声が聞こえた。
いつも会社で罵声を浴びせる声とはまるで違う、甘さの漂う優しいトーン。
「はい、あの……。ごゆっくり……」
「ひとりじゃ、ゆっくりはいるのもつまらないな。……萌愛も一緒に入る?」
「ひぇ? い、いえ、私はその……。大丈夫ですから!!」
意味の分からない受け答えをしてしまい、さらに慌てる私に甘い微笑みを向けながら、池永さんはバスルームに消えた。
そして——。
部屋の間取りは同じでも、ファブリックやソファの雰囲気がまるで違う。
少しアンティーク調の家具や天蓋付きのベッドは、まるで絵本に出てくるお姫様の部屋。
「素敵……」
部屋に入るなりうっとりと見蕩れてしまう。
ガラステーブルの上には、拓哉さんが用意してくれたシャンパンやお菓子。
そして『萌愛ちゃんへ』と書かれたカードが添えられた箱の中身は、お泊まりセットと、レースであしらわれた素敵すぎるナイティや下着類……。
行き届き過ぎた加奈子さんの気遣いだ。
「……先にバスルーム使うけど、いい?」
加奈子さんのプレゼントを前に固まる私の背後から、躊躇いがちな池永さんの声が聞こえた。
いつも会社で罵声を浴びせる声とはまるで違う、甘さの漂う優しいトーン。
「はい、あの……。ごゆっくり……」
「ひとりじゃ、ゆっくりはいるのもつまらないな。……萌愛も一緒に入る?」
「ひぇ? い、いえ、私はその……。大丈夫ですから!!」
意味の分からない受け答えをしてしまい、さらに慌てる私に甘い微笑みを向けながら、池永さんはバスルームに消えた。
そして——。