イケメン御曹司に独占されてます
「おいで」
そう言いながら更に引き寄せられて、腕の中に閉じ込められる。
愛しげに髪に手を差し入れて、触れるように繰り返されるキス。
優しくて、何もかもが蕩けてしまう。
いつの間にか池永さんに触れている自分の手が、背中や腕や、柔らかな髪に絡みつく。
「俺が欲しい?」
唇を僅かに離した池永さんが、目を細めて悪戯っぽく聞いた。
「俺は萌愛が欲しくて欲しくて、堪らない」
両手で頬を包まれて。逸らせない、焦がれていた硝子の瞳。
「大体、最初にプロポーズしてきたのは萌愛の方なんだから、もっと積極的に愛して欲しいもんだ」
「プロポーズだなんて、私……」
「しただろう? それを最初にくれたのは、萌愛だ」
視線の先には、拓哉さんから池永さんの手に戻った、よつ葉のクローバー。
それは、あの日私が見つけたものだ。
「さっき拓哉が教えてくれた。知ってる? よつ葉のクローバーの花言葉は、『Be Mine』〝私のものになって〟だって」
ずっと憧れ続けた王子様。
オフィスでの〝鬼秀明〟は、まだまだ手ごわいけれど。
微笑んだ瞳が青く燃えて、キスが、息が、深くなる。
その後は——ただ優しくて激しい腕の中に、指先まで溺れていった。
《終》
そう言いながら更に引き寄せられて、腕の中に閉じ込められる。
愛しげに髪に手を差し入れて、触れるように繰り返されるキス。
優しくて、何もかもが蕩けてしまう。
いつの間にか池永さんに触れている自分の手が、背中や腕や、柔らかな髪に絡みつく。
「俺が欲しい?」
唇を僅かに離した池永さんが、目を細めて悪戯っぽく聞いた。
「俺は萌愛が欲しくて欲しくて、堪らない」
両手で頬を包まれて。逸らせない、焦がれていた硝子の瞳。
「大体、最初にプロポーズしてきたのは萌愛の方なんだから、もっと積極的に愛して欲しいもんだ」
「プロポーズだなんて、私……」
「しただろう? それを最初にくれたのは、萌愛だ」
視線の先には、拓哉さんから池永さんの手に戻った、よつ葉のクローバー。
それは、あの日私が見つけたものだ。
「さっき拓哉が教えてくれた。知ってる? よつ葉のクローバーの花言葉は、『Be Mine』〝私のものになって〟だって」
ずっと憧れ続けた王子様。
オフィスでの〝鬼秀明〟は、まだまだ手ごわいけれど。
微笑んだ瞳が青く燃えて、キスが、息が、深くなる。
その後は——ただ優しくて激しい腕の中に、指先まで溺れていった。
《終》