イケメン御曹司に独占されてます
プリンセスのベッドで目が覚めた。
何も身につけていない肌には、上質なリネンが心地よく触れている。
ひんやりした感触すら特別な、高級な滑らかさだ。
そして——。
私の隣には王子様が眠っていた。
朝の光が差し込むオフホワイトの空間の中で、長いまつげが頬に淡い陰影を落とす。
そうっと音を立てないように顔を寄せると、思う存分美しい寝顔を見つめる。
この顔は、こうして眠っている時でないとそうそう直視できるものでは無いのだ。
寝乱れた髪で顕にされた、凛々しく聡明な額。
黒く染めているのだと拓哉さんが言っていた通り、生え際には柔らかな栗色の髪がほんの少し伸びているのが分かる。
指先でそっと梳くと、身じろぎした王子様の手が私の体を探し出した。
「……起きてたの?」
寝起きの掠れた声。ゆうべずっと私を呼んでいたそのままに、溶けるほど甘い。
「ごめんなさい……起こしちゃった……?」
「ん……。でももう少しこうしていたいな……」
腰に回った腕が簡単に私の体を引き寄せる。
ゆうべどこもかしこも嫌というほど触れられたというのに、裸のまま抱き合うのはやっぱり恥ずかしい。
思わず身を固くした私に、まるでお構いなしな強引な腕はギュッと体全体を抱きすくめたあと、そっと力を緩める。
目の前には、麗しい王子様の薄緑色の瞳。
ひとりなら冷たく感じるシーツが、抱き合う体の下ではこんなにも暖かい。
何も身につけていない肌には、上質なリネンが心地よく触れている。
ひんやりした感触すら特別な、高級な滑らかさだ。
そして——。
私の隣には王子様が眠っていた。
朝の光が差し込むオフホワイトの空間の中で、長いまつげが頬に淡い陰影を落とす。
そうっと音を立てないように顔を寄せると、思う存分美しい寝顔を見つめる。
この顔は、こうして眠っている時でないとそうそう直視できるものでは無いのだ。
寝乱れた髪で顕にされた、凛々しく聡明な額。
黒く染めているのだと拓哉さんが言っていた通り、生え際には柔らかな栗色の髪がほんの少し伸びているのが分かる。
指先でそっと梳くと、身じろぎした王子様の手が私の体を探し出した。
「……起きてたの?」
寝起きの掠れた声。ゆうべずっと私を呼んでいたそのままに、溶けるほど甘い。
「ごめんなさい……起こしちゃった……?」
「ん……。でももう少しこうしていたいな……」
腰に回った腕が簡単に私の体を引き寄せる。
ゆうべどこもかしこも嫌というほど触れられたというのに、裸のまま抱き合うのはやっぱり恥ずかしい。
思わず身を固くした私に、まるでお構いなしな強引な腕はギュッと体全体を抱きすくめたあと、そっと力を緩める。
目の前には、麗しい王子様の薄緑色の瞳。
ひとりなら冷たく感じるシーツが、抱き合う体の下ではこんなにも暖かい。