イケメン御曹司に独占されてます
「ごめんごめん、ちょっと手が離せなくて。あら、嬉しい。これはまた立派なお野菜ねぇ。またおばあちゃんから頂いたおすそ分け?」
問いかけにも無反応な私に、あらあらとおばさんが優しく笑った。
「ターくんがあんまりかっこよくて、びっくりしっちゃたんでしょう? わかるわぁ。前の学校でもお母さんたち、皆ターくんのファンで」
そう言って笑うおばさんに、王子様はちょっとはにかんだように笑った。
「あ、なんだ、萌愛来たの?」
その後ろから、まだパジャマ姿の源兄ちゃんが寝癖の頭で近寄ってくる。
野菜を拾い終わった王子様は立ち上がって紙袋を源兄ちゃんに渡すと、再び私の前に膝まづいて、そっと頭を撫でた。
「かわいいな。初めまして。よろしくね」
それがターくん——私の王子様との出会いだった。
問いかけにも無反応な私に、あらあらとおばさんが優しく笑った。
「ターくんがあんまりかっこよくて、びっくりしっちゃたんでしょう? わかるわぁ。前の学校でもお母さんたち、皆ターくんのファンで」
そう言って笑うおばさんに、王子様はちょっとはにかんだように笑った。
「あ、なんだ、萌愛来たの?」
その後ろから、まだパジャマ姿の源兄ちゃんが寝癖の頭で近寄ってくる。
野菜を拾い終わった王子様は立ち上がって紙袋を源兄ちゃんに渡すと、再び私の前に膝まづいて、そっと頭を撫でた。
「かわいいな。初めまして。よろしくね」
それがターくん——私の王子様との出会いだった。