イケメン御曹司に独占されてます
「野口の希望は営業部でしょう? それも、例の第三営業部」
例の、と声をひそめた七海子に、野口くんが苦笑する。
「そんな風に言わないでくれよ。確かにメインの部署じゃないけど、あそこに配属される新入社員はその年一番の将来有望株なんだからさ」
「だけど、死ぬほど忙しいんでしょ? 仕事内容もハードで、中には辞める人だっているって……」
「まぁ確かに、そういう噂もあるにはあるけど。だけどそういうところで通用しなくちゃ、将来性全く無しってことじゃない? 俺、結構自信あるんだけど。それに……そういうところでちゃんとやれなきゃ、七海子をずっと独り占めできないだろうし」
「やだ、野口ったら。ダメでしょ、ここ会社」
上目遣いに睨んでみるものの、全然怒ってない七海子の顔が甘く緩む。
そしてふたりの周りにだけ、お花畑のようなラブラブムードが漂った。
そんな直視できない恥ずかしいやり取りにも、一向に動ずることのないふたりの世界。
すごい。ホントにモテる人たちって、こんなのなんだ。
例の、と声をひそめた七海子に、野口くんが苦笑する。
「そんな風に言わないでくれよ。確かにメインの部署じゃないけど、あそこに配属される新入社員はその年一番の将来有望株なんだからさ」
「だけど、死ぬほど忙しいんでしょ? 仕事内容もハードで、中には辞める人だっているって……」
「まぁ確かに、そういう噂もあるにはあるけど。だけどそういうところで通用しなくちゃ、将来性全く無しってことじゃない? 俺、結構自信あるんだけど。それに……そういうところでちゃんとやれなきゃ、七海子をずっと独り占めできないだろうし」
「やだ、野口ったら。ダメでしょ、ここ会社」
上目遣いに睨んでみるものの、全然怒ってない七海子の顔が甘く緩む。
そしてふたりの周りにだけ、お花畑のようなラブラブムードが漂った。
そんな直視できない恥ずかしいやり取りにも、一向に動ずることのないふたりの世界。
すごい。ホントにモテる人たちって、こんなのなんだ。