イケメン御曹司に独占されてます
あきれたように私を見つめたあと、「まぁ、しかたないか」と野口くんは笑った。
「ある意味、秀明さん以外の人が目に入るわけないよな。あんな風に囲われてたんじゃ」
「囲われる?」
「だってそうじゃん? 萌愛、秀明さん以外と社内でしゃべること、あんまないじゃん。敢えて言えば俺は例外だけど」
そう言えば配属されてこのかた、野口くんと池永さん以外の男の人とは話してない気がする。
同じ部内の山下さんや部長ですら、必要最低限の会話しかしない。というより、会話できないほど仕事に振り回されているのだが。
「忙しいだけだよ。……変な言い方、しないで」
言うに事欠いて『囲われる』だなんて。
しかも池永さんに?
憤慨しながら、私は席に戻る。
そしてふと振り返って、岡田さんを見た。
「ある意味、秀明さん以外の人が目に入るわけないよな。あんな風に囲われてたんじゃ」
「囲われる?」
「だってそうじゃん? 萌愛、秀明さん以外と社内でしゃべること、あんまないじゃん。敢えて言えば俺は例外だけど」
そう言えば配属されてこのかた、野口くんと池永さん以外の男の人とは話してない気がする。
同じ部内の山下さんや部長ですら、必要最低限の会話しかしない。というより、会話できないほど仕事に振り回されているのだが。
「忙しいだけだよ。……変な言い方、しないで」
言うに事欠いて『囲われる』だなんて。
しかも池永さんに?
憤慨しながら、私は席に戻る。
そしてふと振り返って、岡田さんを見た。