白いオレンジ


俺が居酒屋に着くと既に2人は席に着き、お酒を交えて話していた。

「よ、」

「おー高城」

「久しぶり」

しかし、2人とも変わらない。

変わったところと言えば、4人から、3人になったところぐらいか。


「陽向と連絡取ってる?」


今日集まろうと2人に連絡したのは他でもない、俺だ。

本当は陽向も誘ったのだけど…連絡はつかなかった。

最近忙しい日々を過ごしていて、久しぶりに連絡したのだが…
LINEは既読にならないし、電話は繋がらない。


「いや、もうずっと取ってないな」

「オレもだ。4年になってから飲みに誘っても予定合わないことが続いて、忙しいのかと思ったから。最後に会ったのはもう1年以上前だな」

「…そうか…」

「でも来月の同窓会は陽向も来るだろう?」

「そうだよな」

「でも気になるならさ、同じ大学のやつに聞いてみればどうだ?」

「同じ大学というと…野々村とか朝河か…」

「野々村なら陽向と会ってそうだな」

「そうだな…」

陽向と野々村の近況にはとても興味がある。

野々村には陽向以上に前から会っていない。

来月の同窓会で会うのが楽しみである。


「まあ…来月会うだろうし、その時でいいか」



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