今宵、君の翼で



「うん。美羽は美人だし、いつもモテるからちょっと悔しかった。それにいつも一緒にいたのにすぐに報告してくれなかったのも悲しくてさ。だから……意地悪しちゃったんだ」


「そんなこと……私だって陽菜が羨ましいと思った事何度もあるよ? 明るくて友達も多くて……」


「でもその友達を裏切ったのは私の方。ごめんね、援交してたことも先輩たちに話しちゃって」



そういえば、それで芽衣子さん怒ったんだっけ……


「ううん……そうさせちゃったのは私だから。陽菜は悪くない」



その時陽菜と目が合い、それからどちらからともなく笑い合った。





ああ、この感じいつぶりだろう。


陽菜が私に笑いかけてくれている。


心が一気に晴れ渡った。



「じゃあ……おあいこってことで許してくれる?」


「もちろん。私の事も許してくれるなら」


まさかこんな日が来るとは思わなかった。


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