今宵、君の翼で

「最近、翼の名を名乗って悪さしてるヤカラがいるらしくてさ、その事を知らせにきたんだよ。ついでに女ができたって聞いたからどんな子なのかと思ってついでに見に来た」


チラッと芽衣子さんが私の方を見たのでドキッとした。


「マジで!? そいつら何しでかしたの!?」


「女に声かけて強姦したりしてるらしーんだよね」


「はぁ!?」


「でももうアシついてるから。翼に聞いたらわかってたみたいでさ、今そいつら捜索中だって」


「逃げてんのか……そんなことしたって無駄なのに」


「ああ。見つかったら生きて帰れないだろうね」


私はただ横でそれを聞いてるしかなくて。

暴走族のことなんて知らないから口出しできないし。

だから心の中はもどかしい気持ちでいっぱいだった。

圭祐に言われたこともあるけど……

私なんかが翼の彼女務まるのかな。

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