Heaven~第ニ章~
駅までの道、私と健君にときどき同意を求めるだけで、
基本雅近が一人で話している。


ナンパした女がどうとか、
酔っ払いに絡まれたとか、


くだらないどうでも良い話ばかり。
頷くのも面倒な話ばかり。


「健は2番線だっけ?」

「そうだよ」

「椿は?」

「椿って」

「同じ年なんだし別に良いだろう。で、椿は?」

「3番線」

「マジか!同じじゃん」

「……だから?」

「一緒に……」

「帰らないから」

「さっきは良いって」

「向こうに着けば大丈夫よ」

「何言ってんだよ。"遠足は家に帰るまで遠足"って言うだろう」

「は?意味が分かんない。って言うか、あんたと話してると疲れる」


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