Heaven~第ニ章~
「桐谷が死んだなら俺の出番かと思ってさ」
「は?」
「俺があの時、久辺に言ったこと覚えてる?」
「……覚えてるけど、」
「久辺に椿姫の気持ちは満たせないよ。椿姫だって分かるでしょ?あいつは愛されてるからね……例え両親とは血が繋がってなくても、ちゃんと愛されてる。そんな奴に椿姫の気持ちは満たせない」
「……」
「だから俺の出番」
「何言ってんの」
男は私の前で上着を抜き、私に背中を向けた。
そこには二度と消えない古いあざ。
あの日"愛の証"と言っていたあざ。
「椿姫も見せてよ」
クルッと私の方を真っすぐ見つめる。
「椿姫の"愛の証"をさ……」
「は?」
「俺があの時、久辺に言ったこと覚えてる?」
「……覚えてるけど、」
「久辺に椿姫の気持ちは満たせないよ。椿姫だって分かるでしょ?あいつは愛されてるからね……例え両親とは血が繋がってなくても、ちゃんと愛されてる。そんな奴に椿姫の気持ちは満たせない」
「……」
「だから俺の出番」
「何言ってんの」
男は私の前で上着を抜き、私に背中を向けた。
そこには二度と消えない古いあざ。
あの日"愛の証"と言っていたあざ。
「椿姫も見せてよ」
クルッと私の方を真っすぐ見つめる。
「椿姫の"愛の証"をさ……」