Heaven~第ニ章~
「お疲れ様でした」


仕事が終わりバックルームに戻る。
アフターがない女の子達が着替えをしながら、お客さんの愚痴を言い合っている。

お客さんの前では笑顔でいても、
裏に戻ればみんなこんなもんだった。

それでも辞めないのは時給が良いから。
余程の理由がない限り、時給の安い昼間のバイトをやることはないだろう。



私は早々と着替えを終え「お疲れ様でした」と笑顔でバックルームを出た。
もう前のようなへまはしない。

相変わらず、仲の良い子はいないけど、
目の敵にされるような敵もいない。

今の所は問題なくバイトをしていた。





あっ、問題がここにあった。

店から少し離れた所に止まっている黒塗りの車を見てため息が漏れた。


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