Heaven~第ニ章~
「お疲れ様」



車から降りて来たのは嵐だった。



「お疲れ」



当たり前のように後ろのドアに手をかけようとした時「椿、」と名前を呼ばれ振り向くと蓮沼が私を待って居た。


「蓮沼」


私より先に呼んだのは嵐だった。


「よっ、久しぶりだな三条」


堕天使の蓮沼とHeavenの嵐。
二人が知り合いでも不思議なことじゃなかった。


タバコを口の端に器用に加え蓮沼が嵐を見て笑っている。


「何か用か?」

「まぁな」

「なんだ。」

「そんな警戒すんなよ。用はお前らじゃねーよ。椿にだよ」


そう言って「椿、借りるわ」とグイッと私の腕を引いた。


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