Heaven~第ニ章~
もう電車で帰る気力もない。
大通りに出てタクシーを拾ってマンションまで帰ろうとした。


「つ・ば・き」


今日は突然色んな奴に会う。


「何?何?こんな遅くに一人?」


そう言って真澄は私の首筋に顔を近づけ「タバコくさっ」と顔をしかめて離れた。


「椿、タバコ吸わないよね。もしかして……吸うような奴と一緒だった?」


ご機嫌な真澄は私の肩に腕を回して来た。


こんな日に知り合いに会いたくなかったのに……
しかも、真澄になんて……
面倒くさい予感しかしない。


「酔ってる?」


真澄からはアルコールの匂い。



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