Heaven~第ニ章~
笑っているけど、悲しく見えてしまうのはなぜだろうか?
私の気分が沈んでいるせいかもしれない。
勘違いなのかもしれない。


そんなことを私が感じているなんて、きっとちっとも考えてなんて居ないだろうけど……


真澄が言っていた憂さ晴らしの場所はクラブだった。

ガンガンと頭に響く音楽。
むせ返るタバコの煙りとアルコールの匂い。
それがさっきまで居た蓮沼達とのことを思い出させる。



「真澄♪」



甲高い女の声。
その声に真澄と私は足を止めた。


「久しぶり」


露出の高い服を着て、真澄の腕に絡みつくような女。


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