Heaven~第ニ章~
「着いたぞ」

「え?此処?」


古びた雑居ビル。
ビルの入口にはいかがわしい人達がたむろしている。
間違っても一人じゃ来ないようなビル。

獅朗と一緒でも出来れば入りたくはない雰囲気。


「ほら、行くぞ」


だけど、そんな私の気持ちを獅朗が分かるはずもなく、ビルの中へ入って行く。


「ちょっと待って」


小走りで獅朗の後ろへ着いて行く。
薄暗く狭い階段を上が2階にある扉を開けた。


扉を開けると良い香りのお香。
狭い店内には間接照明だけ。
壁際にはガラスケースが並んでいる。


ガラスケースを覗くと色んな大きさ、形のピアス。
そしてお香。


「何、このお店」


「早かったな」


店の奥から声が聞こえた。


< 37 / 231 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop