Heaven~第ニ章~
「なるほどな。獅朗……このお嬢さんを大切にしてやれよ」

「分かってます。じゃあ」

「あぁ、またあとでな」


獅朗は頭を下げ、私の腕を引いて真澄と幸二が居る場所へ戻った。


「何やってんだよ」


幸二が驚いたように私を見つめる。


「……だって、あんたらが気軽に声かけられないとか言うから」

「は?当たり前だろう」

「当たり前じゃないよ」

「何言ってんだよ。お前……」

「嵐は何処に居ても、誰と居ても嵐は嵐じゃん」
 

それは自分にも獅朗にも向けた言葉だった。


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