Heaven~第ニ章~
「まぁ、まぁ、幸二もそんなことぐらいで興奮するなよ。今日は獅朗の誕生日なんだぜ」

「あっ、分かってるよ」

「じゃあ、俺達は先に行くから」


ふて腐れて横を向く幸二の腕を真澄が掴み「ほら、」と会場の方へ歩いて行った。


「じゃあ、俺達も行くか」

「行くかってどこに?」

「パーティーの前に会わせたい人が居るからな」


そう言われて長い廊下を歩く。


「会わせたい人って誰?」

「俺の義理の親」

「は?親、」


私の足が止まる。

獅朗の親ってことは久辺コーポレーションの社長。
いや、いや、無理。
って言うか何で私が会わなくちゃ行けないのよ……


「大丈夫だ。椿ならな」


何の根拠があるのか、
何処から来る自信なのかと呆れてしまう。


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