Heaven~第ニ章~
「獅朗」とマサがロビーに入ってくる。


私以上にこの場所に不釣り合いなマサに笑ってしまった。


「どこの姫かと思えば椿姫じゃん。獅朗の誕生パーティーつまらなかったろう」


修羅が歪んで私に視線を向ける。


「つまらなかった。って言うか誕生パーティーって知ってたの?」

「まぁ、一回来たけど死ぬほどつまらなかったからな」

「じゃあ、言ってよ」

「言ったら獅朗に殺されちまうよ」


チラッと獅朗を見て笑う。
チッと舌打ちをして「着替えは?」とマサを睨んだ。


「ほら、持って来たぜ。あっ、後獅朗のバイクもな」


獅朗のバイクのキーと着替えが入っている紙袋を獅朗に渡した。


「え?マサは何で帰るの?」

「心配すんな。コイツは何でだって帰れる」

「私達の為に来てくれたのに、」

「俺達のためじゃねーよ。お前のつまらなそうな顔を見に来ただけだ。趣味悪いんだよ、コイツは」

「ひでーな。まぁ、間違いじゃないけど」


マサは笑って「心配しなくても、迎えに来てくれる女の一人や二人」とスマホを取りだし私に見せた。


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