Heaven~第ニ章~
「で……何でここなの?」


久しぶりに獅朗達の秘密基地。
まさかここに連れて来られるとは思ってなかった。


「ここが一番落ち着くんだよ。適当に座れよ」

「まぁ、獅朗が良いなら良いけど」


大きなソファーの端に座り、キッチンに居る獅朗の背中をボンヤリ見つめた。


私の知らない獅朗の世界をかいわ見た。
獅朗が見せたかった全部が今日見た全てだとは思わないし、見たからと言って何が変わる訳でもないけど、獅朗にだってどうしようもないことがあるんだと分かった。


何でも自由に出来ると思っていたけど、それは違っていた。
獅朗だって私達と変わりない。


どうしようもないジレンマを抱えているのかもしれない。

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