Heaven~第ニ章~
「捕まってなんかないから」

「泊まったのに?」

「泊まったのに」

「そっか、残念だったね」

「何で残念なのよ……」


ん?
後一人足りない。


「嵐は?」

「獅朗じゃなくて、嵐の方が気になる?」


真澄の意地悪な質問に「違うよ。一人だけ居ないなら気になるでしょ」と言ってベッドから立ち上がった。


「嵐は来ない」

「ふ~ん」

「あっ、椿これ食べる?」


真澄が私に差し出したのは、買うのに1時間は並ぶ有名店の紙袋。


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