隣の席は君だけ


その時

目の前の椅子がガタッと大きな音を立てて引かれた


ドカッ



啓哉はわざとらしく大きな音を出して座った


全く状況が読めない私はぽかんとしていた




「なに啓哉」

「別に、ただ気分わりーなって思っただけ」


これも、最近よくあること


喧嘩してるわけではないし、いつも通り仲良しなのは変わらないんだけど


時々、啓哉と翔の間に冷たい風が流れる




野活の時に何か起きなければいいんだけど


私は少し不安に思いながら黒板の方に向き直った
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