隣の席は君だけ


翔の声だった


本当に同じ班になっちゃったよ

「へへっ、俺のくじ運なめんなよ」

「翔いたら班は楽しくなりそうだね」

笑って話しかけると


翔は急に黙ったまま下を向いた


「え?翔??」

「不意打ちかよ 」

「ごめん聞こえない、なに?」

「ただいつになく素直だなって思っただけっ」


そういって翔は同じ班の男子のところに行ってしまった


ん?私なんか変なこと言ったかな
いや言ってないよね?


そんなことをぐるぐる考えていると啓哉が前を通り過ぎた


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