隣の席は君だけ
「あっ、ごめんっ」
咄嗟に離れようとした
けど強く引っ張られて動けなかった
「啓哉…?」
なんで離してくれないの
そっと啓哉を見ると
啓哉はまだ翔の方を見たままだ
「はいはいわかったから、啓哉はさっさと凛の腕を離せっ」
そう言ってあちょーっと翔が啓哉と私を引き離した
「とりあえず、あんまいじめんな
じゃあな、凛」
啓哉は一瞬鋭い目で翔を見て自分の班のところに戻った
「なにあいつ、ほんとに本気じゃん」
ボソッと言った翔の言葉は私の耳には届かなかった