隣の席は君だけ


「凛の隣、茜が進んで譲ってくれてさぁ♪」


まんざらでもない顔をしてさらっと言う翔

私にいくらちょっかい出せば気がすむのかこの男は…

「そんな目で見んなよ凛ちゃん」
「だって、翔がいると調子狂うんだもん」

へらへらした隣をシャーっと猫のように毛を立てて睨む




「それって、凛は啓哉だけじゃなくて俺にも興味を持ってくれてるってことでいいんだよね?」



え…?


いきなり真剣になる翔に私はただぽかんとしてしまった



「だとしたら、俺超うれしいんだけどな」

少し苦しそうに翔は言う




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