先生に、あげる。


医務室のベットについた咲織は、スイッチが切れたかのように眠りについた。


起こしてはいけないとわかっていたけど、なんだか、このまま咲織がどこかに行ってしまいそうで、怖くなった僕は、咲織に声をかけた。


「咲織。」


咲織のまぶたがピクリとうごく。

そのことに僕は、心の底から安堵した。
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