先生に、あげる。


「あの、咲織の、友達です。
広瀬 成美です。」


あぁ、と僕は声をあげた。


いつも咲織と一緒にいる子だ。

スラッとした、まるでモデルのようなスタイルが、背の低い咲織とは正反対で、僕はよく覚えてる。


「あ、山下、徹です。
咲織とは、あの、お付き合いさせて頂いてます。」


咲織の彼氏、というのが何だか恥ずかしくて、僕の言い方は、なんだか他人行儀になってしまった。
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