先生に、あげる。


広瀬さんは僕に一歩近づくと、言った。


「あの、お時間よろしいですか?
とても、大事な話があって。」


授業のことが頭になかった訳ではないが、彼女の深刻な顔つきにおされて、僕は黙って頷いた。
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