先生に、あげる。


皆おとなしく、僕の話を聞いて、質問コーナーになった途端、一斉に話し出した。



「先生、何歳?」

「26だよ。」


「ね、結婚してるんですか?」

「いや、まだなんだな。」


「彼女は?」

「ノーコメントです。」


「いえどこー?」

「すぐ近くだよ。」


質問に答えている間、僕は見つけた。


騒がしいクラスの中で一人だけ静かにすわる、窓際の一番後ろの席の少女。
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