先生に、あげる。



「先生。ちょっと、歩きません?」


僕らは大学を出て少し行った、線路沿いの道を歩いた。




都内だというのに人通りは少なかった。




「ねぇ。先生?」


咲織は呟くように言った。



「先生、好きな人いるの?」


僕は驚いて、咲織の方を見た。
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