先生に、あげる。



「君は、僕を幸せにしてくれる。
でも僕は、君に何もしてやれない。」



「そんなこと…。」



僕の話を遮るように咲織が言った。


「そんなことない!」


僕は彼女の方を見た。


彼女は涙の残る真っ赤な瞳で僕を見ながら話す。
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