先生に、あげる。


あたしは慌てて訂正する。



「いや、あのね、そうじゃなくて。
…み、見ちゃったの。」


「帰り道で?」



私は黙ってうなづいた。



するとママはガスコンロの火を止めて、ダイニングにあるテーブルに腰を下ろして、私も向かいに座るよう、促した。
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