先生に、あげる。
「その、先生っていうのは、どうなの?」
すると、彼女は真面目な顔に戻る。
まるで子犬のように表情がコロコロと変わるな。
「決まってるじゃないですか。
先生、教育学部に通ってるから。」
僕はため息をついて、とてもユニークなニックネームだねと、笑った。
別に嫌なわけではないし。
「じゃ、私、行きますね。
そろそろ授業始まるから。」
彼女はスッと立ち上がった。
「明日も来ますからねっ。」
そういって、走って行ってしまった。