殺人鬼と私
でもロムスは隠れるようなこともしないし。なんていうか…殺人鬼らしくない。普段は普通に暮らしているものなのかな。……どういう普通なのかわからないけど。
「ここですよ」
ロムスが扉を開くとカランコロンと心地よいドアベルの音が響いた。部屋はびっくりするぐらい暗くドアの近くにランプが置いてあった。
「暗い……」
「ここは境のない酒場。多種多様な人が酒を楽しむ目的で造られた酒場ですよ」
「あ?その声ロムス!?」
暗闇の中から女の声が聞こえてきた。