お隣さんはイケボなあなた
――今度お寿司連れて行ってくれませんか――
ラジオが終わったあと、矢嶋にそうメールを入れると、千紗は、ベッドに寝転んだ。
嫌われてはいない、と思う。
どちらかというと、可愛がられていると思う。
でも、恋人として見られているというよりは……。
からかわれてる?
妹みたいな存在?
そんな立ち位置な気がする。
「仕事も恋も、なかなか上手くいかないなぁ」
部屋の中が、ため息で溢れそうだった。