お隣さんはイケボなあなた



「明日、大阪から、何人かこっちに来るから。資料まとめておいて」

「分かりました」


千紗は、手帳にサラサラっとメモをする。

彼女の指示は的確で分かりやすい。

そのせいだろうか。

矢嶋のことで頭か回っていなかったからだろうか。

それとも、もうすっかり意識してなかったのか。

千紗は、大阪という単語を当たり前のように聞き流していた。

おかげで、なんの心の準備もなく、再開してしまうことになった。

半年前に別れた元カレ。

久志と……。
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