お隣さんはイケボなあなた



「斎藤課長ー、聞いてくださいよ」

「いや、こいつなんかより、俺の話聞いて下さい」


飲み会は小さな居酒屋を貸し切ってやることになった。

どうやらそこの店長と、営業課の誰かが仲良くしているらしい。

斎藤課長は、ついこの間まで大阪にいたというだけあって、今日来たメンツとかなり親しげだった。

それにすごく信頼されて尊敬されている。

そんな印象を受けた。

会社で広まった、社長の愛人とかなんとか。

そんな噂、あっという間にかき消すはずだ。

千紗は、少しだけ彼女のことを羨ましく思う。
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