お隣さんはイケボなあなた
ピンポーン、ピンポーン、ピンポーン。
それは、平日の夜の8時頃。
会社から帰ってきた千紗が、いつものように、ラジオの時間までに色々済ませておこうとしていた時だった。
チャイムがけたたましく鳴った。
慌ててインターホンの画面を見ると、宅配業者の制服を着た人が映っている。
「あれ? 宅配便?」
最近通販で物を買った覚えもなかったし、実家からの宅配便は必ず連絡が来る。
思い当たる節はなかったものの、玄関のドアを開けた。