お隣さんはイケボなあなた
「ほんと淡くて目を引くブルーですよね。
こんなカーテンの隙間から見る夜景は、とくに綺麗に見えそう。
ほら、海から潜ってキラキラした港の公園でも見ているような感じに……」
また勢い良く言って、後悔する。
この、夢中になるとテンションが上がって、一人で話し始めちゃう癖。
どうにかならないかな。
ああ、もう。
せっかくお家に呼んでくれたのに、どん引きされてたりして……。
千紗が恥ずかしそうに、矢嶋を見る。
と、彼は特に気にした様子も見せずに、コーヒーをすすっていた。