お隣さんはイケボなあなた




「変、じゃないかな? わざとらしく思われないかな…」


千紗は、スマホを片手に何度も部屋をウロウロしながら、迷う。

あれから、祥子のアドバイス通り、夕飯のお礼をすることに決めた。

散々悩んだ結果、今度の土曜にシフォンケーキを焼くことにしたのだ。

料理はあまり得意じゃないけれど、シフォンケーキだけは、誰に作っても美味しいと褒められた。

久志にバレンタインに作って以来、かな。

そう思うと、少し複雑だったけれど。

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