流れ星に4回目の願いを呟く時。
 いつもふざけていた自分を、今は恨めしく思うよ。


 その曲はこの歌詞で終わる。


 私もそうかも知れない。何も考えず、ただ楽しいことに夢中で、能天気だった中学時代。


 しかし、カケルと出会ってからの私は、そうではなくなった。いや、いられなくなった。


 出会う前から、もっと真剣に考えて生きていれば、違う結果が出たのだろうか。それとも、そうだったから、カケルと出会い仲良くなれたのか。


 それは誰にも分からないことだろう。


 ただ分かることは、後悔しているということ。


 ただそれだけだろう。





 結局、探索活動はその日の夕方に終わった。その後2人で飲みに出掛けたのだが、そこでも由美子はくだをまきつづけ、絶対に諦めるものか、とかかげた拳により一層力を込めていた。



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