流れ星に4回目の願いを呟く時。
多くの人が当たり前の様に、初めて恋人が出来た日を覚えているが、初めて恋人と別れた日を覚えている人はあまり多く無いだろう。
私は覚えていた。
大学3年生の夏のある日。私は遠くへと離れて行ってしまった恋人との仲を壊さないために、彼の住む町へ向かう高速バスの中にいた。いや、綺麗なな思い出を、そのままにしておこうと必死だったのかもしれない。
勝手に私のところから離れて行ったくせに、会いたい、なんて連絡をよこす。なのに、彼は一度も自分からこちらへ来ることは無く、高い交通費を払って会いに行くのはいつも私だった。
最初の頃は慣れない土地に戸惑いながら会いに行っていたが、今はすんなり地下鉄の乗り換えが出来るようになった自分が悔しい。
バスの車窓は時間が経つごとにその景色を変えていたが、私は見飽きていた。その景色にも、考えられない移動時間にも、マサヒロにも。
私は覚えていた。
大学3年生の夏のある日。私は遠くへと離れて行ってしまった恋人との仲を壊さないために、彼の住む町へ向かう高速バスの中にいた。いや、綺麗なな思い出を、そのままにしておこうと必死だったのかもしれない。
勝手に私のところから離れて行ったくせに、会いたい、なんて連絡をよこす。なのに、彼は一度も自分からこちらへ来ることは無く、高い交通費を払って会いに行くのはいつも私だった。
最初の頃は慣れない土地に戸惑いながら会いに行っていたが、今はすんなり地下鉄の乗り換えが出来るようになった自分が悔しい。
バスの車窓は時間が経つごとにその景色を変えていたが、私は見飽きていた。その景色にも、考えられない移動時間にも、マサヒロにも。