流れ星に4回目の願いを呟く時。
「先輩。」


 久しぶりにそんな言い方をされた。部活でもサークルでもそうだが、一番下というのは、確かに何かと制限されていまうことが多いのが事実ではある。


 しかし、その分思い切った行動ができるチャンスでもあり、先輩はその後輩を出来るだけ正しい道へと導く責任がある。


 そしてその先輩という立場に初めてなる時、いや、先輩と呼ばれるようになる時、その呼称の照れ臭さとその責任に改めて自覚する。


 この後輩を良い道へ導くのも悪い方向へ導くのも自分の裁量が大きく関わってくるということを。





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