流れ星に4回目の願いを呟く時。
 響子はとにかく何でも聞いてきた。業務のことはもちろん、給食指導や、掃除箱の場所、お昼寝時間の過ごした方まで。


 園長から去年までゆり組を担当していた私を頼れと、採用の時に散々言われていたらしい。


 しかし、やはりこそばい感じしかしないものだ。


 この前までは私が一番の下っ端で、由美子や園長をはじめ、色々な先生方に頼ってきたが、今年からそうはいかない。


 初めての上司、初めての役割。社会人は忙しいのだと、改めて実感する。


 保育園というところは面白いもので、年度で分ける学校とは違って、生まれた月によって、年中さんと年長さんを分けることがあり、私が去年担当していた子もちらほら未だゆり組に残っている。


 だから、響子とは職員室で話すことが多くなっていた。








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