流れ星に4回目の願いを呟く時。
 今ならどうだろうか。


 未練の残る初恋。叶わなかった夢を果たすことが第1志望。


 しかし、それは許されない悪行だ。裏口入学のように、本来は禁じられている。


 つまり、ただ私は出席コースか欠席コースのどちらかを第1志望として、願書を送らなければならない。


 過去の恋愛に囚われるな。そんなものは捨ててしまえ。初めて分かる。藁にも縋りたい気もち。


 しかし、もう滑り止めとか、第2希望に行こうという気は無い。そんな選択肢もない。


 進路指導をしている中高の先生方を本当に尊敬する。


 悩み苦しむ若者の道標を、何年も何年も、いや毎日のように示してやらなければならない。


 恋愛相談所なら、より大変だろう。


< 155 / 210 >

この作品をシェア

pagetop