流れ星に4回目の願いを呟く時。
 時間だけが、とにかく前へ進んでいた。


 2杯目のコーヒーが届いて、私はそれをぐいっと飲んで、喉を潤した。


「あの時、どうして、私の靴を捨てたの。」


 勇気を出した。たった20文字にも満たない、小学生でも言える、それだけの言葉に体が震えた。


 でも、私は真貴子の目を見続けていた。親友の顔を。


「ばれてたか。」


 視線をそらしながら言う真貴子を、私は見つめ続けた。




 
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