流れ星に4回目の願いを呟く時。
 冬が終わり、春がもうすぐやって来る。しかし、それは誰にでもやって来るものでは無い。


 父親が合格発表を見に行き、とても沈んだ声で電話を掛けてきた。不合格。人生は甘くない。


 しかし、気を緩めることは無く、その後の一年の浪人生活を経て、翌年、念願の春を迎えることが出来た。


 今回は自信があったため、自分で合格発表を見に行った。


 教育学部初等課程英語学科
 山崎ホタル 156935

 
 私よりも両親の喜びようの方が凄かったということだけが、今でも鮮明に記憶されている。


 その喜びを爆発させる両親を余所目に、私は1番に水島先生に合格を報告した。


 桜の舞う、憧れのキャンパスライフ。それは大変な道のりを経て手に入れたものだった。








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